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地銀発の新たな挑戦。ひろぎんホールディングスがグループ初のウェビナー開催までの裏側〜1社でも多くのお客様に「ひろぎんプロシェアリング」を届けるために〜

オープンイノベーション
地銀発の新たな挑戦。ひろぎんホールディングスがグループ初のウェビナー開催までの裏側〜1社でも多くのお客様に「ひろぎんプロシェアリング」を届けるために〜

左から株式会社サーキュレーション コンサルタント 轟 敦、ひろぎんヒューマンリソース株式会社 人材紹介事業部 部長 稲野 裕介氏、ひろぎんヒューマンリソース株式会社 人材紹介事業部 マネージャー 風間 真希氏、株式会社サーキュレーション リーダーコンサルタント 大平 瑞木

ひろぎんヒューマンリソース株式会社は、「未来を、ひろげる。」というパーパスを掲げる株式会社ひろぎんホールディングスのグループ会社として、人や仕事に関する課題を支援するパートナーです。

有料職業紹介事業や労働者派遣事業などを展開する中で、将来的にプロシェアリングの内製化を目指す「ひろぎんプロシェアリング」を展開してきました。

※ひろぎんプロシェアリングについてはこちら:銀行主体で企業にプロ人材活用を推進できる「プロシェアリングパートナー」を通じて「ひろぎんプロシェアリング」事業を立ち上げ、40件を超える課題解決を実現

同社では、支店単位での深掘り営業によって、一定の受注実績と黒字化の見通しは立っていました。しかし、人的リソースの制約から従来のアプローチを継続するのが難しくなってきていました。そこで、これまでの支店戦略に依存せず、営業活動の量を確保しつつ、再現性のある顧客接点を生み出すための新たな施策が必要となりました。今回のプロジェクトの中心メンバーである稲野さん、風間さんに詳しくお話を伺いました。

ウェビナーという突破口

稲野:当社は、ひろぎんホールディングスのグループ会社です。自社でプロシェアリングを展開する「ひろぎんプロシェアリング」を展開する中で、従来の銀行の営業を通じて銀行員からひろぎん顧客にアプローチするやり方が限界を迎えつつあると感じていて。顧客への直接的なアプローチ方法を模索しておりました。人的リソースの制約から従来のアプローチを持続することが困難になっていたため、営業活動の量を確保しつつ、再現性高く顧客接点を生み出す新たな方法が必要とされていました。その中でウェビナーが最も有望な手段であると判断しました。しかし、社内にはウェビナーに関する知見が全くなく、ウェビナーが何であるかもほとんど理解していない状態でした。

ひろぎんヒューマンリソース株式会社 人材紹介事業部 部長 稲野 裕介氏

風間:そこでサーキュレーションのリーダーコンサルタントである大平さんにご相談し、ウェビナーの立ち上げを支援いただくことになりました。

ひろぎんヒューマンリソース株式会社 人材紹介事業部 風間 真希氏

ウェビナー立ち上げのプロ茂木氏

茂木:私は、マーケティングオートメーションの開発を行う会社でウェビナーを軸にマーケティング&セールス活動を行うアイセールス株式会社に入社した後、ウェビナーの専任になりたいという想いから独立しました。前職では、イベント責任者として、80社以上と共催ウェビナーの実施や年間50回ほどのイベント開催を行ってきました。そこでの知見を元に、ウェビナー組織の立ち上げや、ウェビナーの企画/運用、商談実施までのフォローなど一貫してハンズオンでご支援を行っています。

プロ人材 茂木 優弥氏

稲野:最短でウェビナーを立ち上げるには、プロ人材とともに取り組むのがいいのではないかと提案いただき、茂木さんの起用を決定しました。

茂木さんはウェビナーにおいてマーケティング全体からリード獲得まで上流から下流まで全てをフォローいただくことが可能で、企画全体を取り仕切ることができるプロ人材であるということが決定的でした。ウェビナーの最終的な内製化を目指すのであれば、中途半端に取り組むよりもプロから本格的にノウハウを吸収すべきだという考えがあったからです。

──茂木さんが本プロジェクトをされることを決意された理由を教えてください。──

茂木:多くの会社がウェビナーをはじめる際の組織体制は、一人や二人などの少数でスタートすることが多いです。さらに一人が何かしらの業務と兼任というケースも少なくありません。 そんな中ひろぎんヒューマンリソース様では8名とリソースをかけており、本気度が高いプロジェクトなんだと感じられたため本プロジェクトを引き受けさせていただきました。

同社で初めてのウェビナー実施までの道のり

風間:最初にウェビナーの開催日などを大方決め、週1回のMTGを通してタスクを可視化しながら進めていきました。もちろん次回MTGまでにすべきことなどは細かく茂木さんから教わっていたのですが、それ以上に心強かったのは、毎回のMTGで最初にプロジェクトの目的である「内製化の目処が立っている状態」や「支店のみなさまから『次のウェビナーっていつやるんですか?』と聞かれている状態」を示していただけたことです。これによりプロジェクトの理想状態を共通認識を持って進めることができたのでプロジェクト推進の原動力となりました。

それ以外の部分では、ウェビナー実行に必要なタスクを細分化し、TODOリストとして整理し、それを構造的に説明していただきながら、「誰が」「いつまでに」「何をすべきか」を明確にすることで、プロジェクトの進行管理まで担ってただけたのは第1回目となるウェビナーを実行するにあたっては、大変ありがたかったです。 茂木さんは毎回ミーティング後に議事録をすぐに送り、当社のタスクと茂木さんのタスクを明確にしてくださいました。

──無事1回目のウェビナーが終わり、2回目はほとんどをひろぎんヒューマンリソース様が主導し、開催されたそうですね。

茂木:はい。1回目はひろぎんヒューマンリソース様と私である程度TODOを分けていたのですが、2回目のウェビナーではほとんどをひろぎんヒューマンリソース様が自社で運営されていました。というのもプロシェアリングのプロジェクトである以上、ひろぎんヒューマンリソース様だけでウェビナーをゼロから企画し集客や運営、商談まで実行できる状態までサポートすることがプロジェクトの最終的なゴールだと考えていたからです。

──本プロジェクトを実行する上で難しかったことはありますか?

風間:プロジェクト開始当時は、思っていたより時間がないことに焦りを感じていました。全員が本気でウェビナー立ち上げに取り組もうという気概はあったものの、本業務と並行しながらプロジェクトを行っていましたし、それによって本業務の業務量が減るものではなかったので最初は苦労しました。 しかし、新たな知識を身につけてウェビナーという新たな武器を半年で持つことができたということに大きな成長を感じることができました。

稲野:開始時は正直、「プロ人材にある程度頼っていこう」という考えがなかったというと嘘になります。今となってはその考えは、甘かったなと思っています。確かに大変でしたし想像以上に忙しい期間はありましたが、それ以上に得るものも大きく、必死に挑戦したからこそ内製化にもつながったので、「ひろぎんプロシェアリング」を実際に活用いただくお客様にも自分が活用者として伝えることができるようになりました。

茂木:ひろぎんヒューマンリソース様は金融機関のグループ企業ということもあって、情報管理の厳しさや、コミュニケーションツールの問題などはありました。しかしそれ以上にプロジェクトの成功に必要であるチームとしての一体感やプロジェクトメンバー全員の高い当事者意識が、このプロジェクトがスムーズに進行できた要因だと思います。また、チームとしてうまくいっているからこそ、プロ人材である私にも積極的に意見をいただけたのはよかったと思います。やはり、プロジェクトが成功するためには疑問に思ったことをたくさん質問し解消することが双方にとっての良い刺激であり、成功の近道であると感じました。

社内のみでウェビナー実施に成功

──プロジェクト期間中に2回のウェビナーを実施し、350面談、6件の成約につながったのですね。

風間:はい、もちろん定量的な成果としてはウェビナーの実施や面談、成約数などありますが、それ以上に改めて仕事の進め方を茂木さんから学ばせていただきました。 また、「ウェビナーを自社で企画・運用し、そこからお客様の支援につながる成約を生む」という目的にチーム一丸で取り組むことができたのが本当によかったです。

私はウェビナー当日の司会も担当しており、1回目はとにかく失敗してはいけないという思いでいっぱいでしたが、 2回目には「このウェビナーを機にひろぎんプロシェアリングの事業の良さや可能性を知ってもらいたい」と思えるようになり、より良いセミナーにするためにはどうしたらいいだろうと、自分自身で考え実行できたこともよかったです。

稲野:ウェビナーは今後も運用していく中で、追い風となって「ひろぎんプロシェアリング」につながることができるといいなと思います。また、ウェビナーを自社のみで実行しているのはグループ内でも当社しかなく、今後ホールデンクス全体でもウェビナーをしていきたいとなった際に、「ウェビナーといえばひろぎんヒューマンリソース」のようになれば嬉しいです。

今回のプロジェクトを通じて、やはりプロシェアリングという色々な課題を解決できるソリューションは強いなと感じました。お客様にとってもすごく良いサービスだと思ってます。 そして、銀行は、地域の中小企業様に対する経営課題の解決を一番の目的に置いてます。 経営課題の解決方法は様々ですが、人という側面ではプロシェアリングはとても親和性があり、相性の良いソリューションだと感じているのでさらに拡大していきたいです。

茂木:稲野さんもおっしゃったように、サーキュレーションに登録している特定の何かに特化した強みを持ったプロ人材というのはなかなか見つかるものではなく、例えば転職市場を探していてもウェビナーのプロ人材はなかなかいません。そういう意味でも、プロ人材の多様さは私から見ても魅力だと思います。 また、今回のプロジェクトでもサポートくださった大平さんのようなサーキュレーションのコンサルタントの方々が最初に目標や目的を明確にしていただき、プロジェクトが終わった後の世界を見せていただいた上で、伴走していただけるのはプロシェアリングならではの魅力かと思います。

稲野:今後もひろぎんプロシェアリングを一緒に創っていきたいです!

ひろぎんヒューマンリソースにおけるウェビナーの立ち上げについての内製化までとみなさまの想い、そして今後のひろぎんプロシェアリングについてお伺させていただきました。ひろぎんプロシェアリングの未来も楽しみにしています。

本日はお忙しい中、ありがとうございました!

金融機関におけるウェビナー立ち上げにおけるまとめ

課題・概要

同社は、株式会社ひろぎんホールディングスのグループ会社で、有料職業紹介事業や労働者派遣事業などを展開。その中で、将来的にプロシェアリングの内製化を目指す「ひろぎんプロシェアリング」を展開してきた。 支店単位での深掘り営業により、一定数の受注実績と黒字化の見通しは立ったものの、人的リソースの制約から、従来型のアプローチを持続することが難しくなっていた。これまでの支店戦略に依存せずに成果を上げるためには、営業活動の量を担保しながら、再現性高く顧客接点を生み出す新たな打ち手が必要なためマーケティング・営業ツールとしてウェビナー開催を検討していたが、社内に知見がなかった。

支援内容

  • ウェビナー実施のための企画から運用、ウェビナー後の面談までのフロー確立
  • プロジェクト終了後も同社でウェビナーが運用できるようなノウハウ移管

成果

  • 「ウェビナー開催」という新たなマーケティングチャネルの確立
  • 支援期間中に2回のウェビナーを開催し、合計で350リード獲得。30件の面談、5件の成約の達成
  • 3ヶ月に一度テーマ別ウェビナーを開催しリードを獲得し続ける仕組みの構築

支援のポイント

  • ウェビナーにおける企画から商談実施までのフローの明確化
  • 定期的にウェビナーを実施できるような仕組みの構築

企画編集:島﨑 いろは

写真撮影:竹宮 明菜様

取材協力:ひろぎんヒューマンリソース株式会社、茂木 優弥様

※本記事はサーキュレーションのプロシェアリングにおけるプロジェクト成功事例であり、2025年6月時点の取材に基づく内容です。

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