人材総合サービスを提供するエン・ジャパン株式会社 福岡支社長を務めれている蜂須賀氏に、これまでのご経験とこれからの働き方についてお話を伺いました。
お話を伺った方:蜂須賀 雅典氏
エン・ジャパン株式会社 福岡支社長。1988年生まれ。群馬県出身。大学を卒業後、2012年にエン・ジャパン株式会社に入社し、大阪支社で「エン転職」の営業として配属。入社3年目にチームリーダー、5年目に福岡支社長就任。現在は福岡を中心に、九州エリアの企業への中途採用支援ならびに部下育成に注力。
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『チャンス多く、成長ができそう』と入社決意
就職活動中にエン・ジャパンを知り、会長から直接会社の考え方や事業の話を聞けるトップセミナーに参加すると、「若いうちから鍛えられる環境に身をおくことで、同世代よりも圧倒的に早く成長できる」「実力があれば、入社年次にかかわらず営業部長や支社長を任せる」という話に感銘を受けました。
元々「成長スピードが早い環境に身を置き、より多くの人に影響がある仕事をしたい」との思いと、「人材」は企業にとっては大事な経営資源であり、社会や会社に役に立つものを提供できるという点も魅力的だると感じ、入社を決意しました。
理念に立ち返って気付いた営業としての価値
求人広告の難しさに直面し、全く売れなかった新入社員時代
入社以来「エン転職」の営業をしていますが、入社当初は1掲載あたり約40~50万円程度の費用がかかる求人広告で「もし採用が出来なかったらクライアントを困らせてしまう」という、“採用が確約できるとは言い切れない部分”により自信が持てず、提案に臆病になっていました。そんな自信を持って提案できない気持ちが影響してか、当時は全く成果を出せていませんでした。
とはいえ、同期はどんどん受注をしており、自分だけが成果を出せないことが悔しかったので、「何かを変えないと」という危機感だけは強く持っていました。
良縁を結ぶ営業へ
そんな成果を出せていない時期に、エン・ジャパンの事業理念である『「人」、そして「企業」の縁を考える』との理念に立ち返る機会がありました。自分の仕事は単に契約を取ることではなく、『”縁”を考える仕事だ』という風に思えたのは大きかったですね。
それ以来、縁とは何かを考え始めました。企業の縁を考え、次の縁の可能性を作るためにはどうしたら良いのか。縁には良縁も悪縁もある、せっかくであった縁を良縁にするために、どんなことを提案していけばいいのか。
僕なりに出した答えは、クライアントの成長のために自分が提供する価値を考えて仕事をすること。これまではクライアントがほしいと言った人材をそのまま採用しようと動いていましたが、「御社の状況を考えると、こういった人材を採用ターゲットに置いたほうがよいと思います」といった提案ができるようになりました。
この経験があったからこそ、営業としての自信もつき、全社員を前に表彰されるような成果をあげることもありました。
福岡エリアの拡大をミッションに支社長就任
一から立て直さなければいけなかった営業戦略
新卒から4年間大阪支社で勤務した後、5年目の2016年4月から福岡に異動の辞令が出ました。当時、福岡を中心とする九州エリアはあまり注力できていなかったエリアであり、更なる顧客開拓と組織改革が必要ということで、これまでの成果を評価していただき、福岡の支社長を任されることになりました。
支社長として就任してからは、オフィスもまだまだ小さく営業戦略を一から立て直す必要もあったために、これまで以上に忙しい日々が続きました。
また上司となる部長は東京におり、相談が出来る機会が少なかったため、自分なりに本を読んで「戦略を作っては実行し、成果を見ては戦略を再考する」、ということを繰り返していました。
実感する存在価値
周囲の力も得ながら立てた営業戦略が少しずつうまくいき、福岡支社はこれまでにない成果を出すことが出来ています。福岡は、スタートアップ企業への支援も手厚くこれからどんどん成長していくであろう企業との出会いも多いです。そういった企業のご支援ができることが非常に面白いですね。これまでお手伝いした企業でも、入社した人の約8割が「エン転職」経由といった企業もいくつか出てきており、自分の仕事での存在価値を感じられています。
”人”だからこそできる仕事を追求する
一人一人が自分の強みを活かせる役割を全うすることがより、必要な社会になってくると思います。チームの強みを活かしながら皆が自分のコア業務とノンコア業務を分け、必要な部分に注力することがポイントだと考えます。
また、さらにAI化が進み、これまで人が担っていた仕事の多くがなくなっていくことが予想されますが、人だからできる仕事は残っていくと思います。
よくプライベートで、大名や赤坂に飲みにいくことが多いのですが、そのエリアには大手居酒屋のチェーン店より、個人経営のお店が多く並んでいます。多くのお店が繁盛していますが、その理由が最近になってやっとわかってきました。それは、大手チェーン店の画一的なオペレーションな接客とは違い、気配りや配慮、そして顧客との自由なやりとりの中から生まれる「信頼関係」を築ける力が、個人経営のお店にはあること。福岡はそれを顕著に感じます。気がついたら、店員さんも一緒にお酒のむこともシバシバ。たまに「あれ?おれお客さんだよな・・・?」と、思うことも多々ありますね。
話は戻りますが、居酒屋で感じた信頼関係を築くことは人にしか出来ません。これは引き続き求められていくと思います。今後さらに「人間だからこそ」「自分だからこそ」できる仕事を担えるよう能力を高めていきたいと思います。
取材・記事作成:金丸 嵩