プロシェアリングコンサルティング > マガジン > 新規事業開発 > 新規事業の基礎知識 ~経営者がおさえておくべき新規事業立ち上げのコツ~

新規事業の基礎知識 ~経営者がおさえておくべき新規事業立ち上げのコツ~

新規事業開発
新規事業の基礎知識 ~経営者がおさえておくべき新規事業立ち上げのコツ~

今、多くの企業で新規事業が注目されています。新規事業は企業が長期的に成長していくうえで欠かせない長期的な経営戦略のひとつです。

しかし、新規事業は失敗しやすいともいわれており、企業にとってはリスクが高いものと言えます。本記事では、なぜ新規事業が必要なのかということに始まり、新規事業を成功させる方法や低リスクで新規事業に参入する方法まで幅広く解説をしていきます。

なぜ企業にとって新規事業が必要なのか

既存事業の成長は必ず鈍化する

みなさんは、「プロダクト・ライフ・サイクル」という言葉をご存知でしょうか。プロダクト・ライフ・サイクルとは、すべての製品やサービスには必ず寿命があり、どんなに優れた製品やサービスであってもいずれは衰退し消えていくという一連のプロセスのことです。

業界や市場についても同じことがあてはまり、たとえ今、非常に活気があり伸びている市場だとしても、いつかは成長が頭打ちになり、徐々に衰退していきます。そのため、企業がそのひとつの業界や市場、製品にのみ依存してしまうと、将来的に企業自体の衰退、消滅につながってしまいます。

では、なぜ製品やサービス、事業がいつかは衰退していってしまうのでしょうか。そこには避けようのない明確な理由があります。まずは、その理由をいくつか紐解いていきましょう。

既存事業は必ず模倣される

事業の成長が鈍化する原因のひとつに、競合他社に模倣されるということがあります。優れた製品やサービスであるほど模倣されやすい傾向にあり、いずれは自社の製品やサービスの大きな脅威となります。

どんなにブランド力が高くて顧客に対する認知度が高くても、似たような製品やサービスが登場することで、顧客には複数の選択肢が与えられます。顧客は人によってさまざまな価値観がありニーズも違ってくるため、どんなに自社の製品やサービスが優れていても、必ず一定の顧客が競合に流れてしまいます。そして、模倣する側はオリジナルのように膨大な研究開発費を費やしていないため、より低価格な製品やサービスを市場に投入できます。そのため自社のシェアがさらに食い尽くされていくという悪循環に陥ります。

過去に、東芝やシャープといった大手電機メーカーは液晶テレビにおいて世界でも有数のシェアと技術力を誇る企業でした。しかし、中国や韓国の企業に製品を模倣され、より低価格な製品が市場に出回ることで採算性が悪化、市場シェアも大幅に縮小しました。結果として、液晶テレビ業界からの撤退を余儀なくされ、現在では当時のような勢いはなくなってしまいました。当時は多くの人がこのような結果を予想していなかったでしょう。

マンネリ化による思考の停止

マンネリ化は、どのような企業にも起こりえることで、順調にいっているときほど、気持ちがゆるみ危機意識が希薄になっていきます。そしてその状態が長く続けば続くほど、それがあたりまえになってしまいます。その結果、新しい発想やチャレンジといった前向きな考えは生まれづらくなります。現状維持をはじめとする保守的な考えが蔓延していくと、その事業は徐々に衰退をしはじめます。

また、保守的になりすぎて失敗を恐れるあまり、何か問題が起こった際に隠ぺいなどの不正が起こりやすくなる場合もあります。昨今では、大手企業によるデータ改ざんなどの不正や、不祥事の隠ぺいといったことが頻繁に起こっていますが、そのひとつの原因となっているのが、このマンネリ化です。

レッドオーシャン化

既存の事業は必ず模倣されると先述しましたが、同じような製品が市場に出回り参入障壁が下がると、さらに多くの競合企業が市場に参入してきて競争が激化してしまいます。これがレッドオーシャンといわれている状況です。

プロダクト・ライフ・サイクルでみると、売上は衰退期に差しかかるとの下降線を描きます。レッドオーシャン化した市場では、血で血を洗うような激しい消耗戦となり、企業の体力はみるみる削られていってしまいます。その結果、プロダクト・ライフ・サイクルの曲線が急降下し、事業やサービスが衰退していく速度が急激に早まる様子がみられます。

第四次産業革命の到来

既存の事業は競合他社による模倣や企業内部のマンネリ化などによって必ず衰退していくということをご紹介してきました。従来では、プロダクト・ライフ・サイクルの変化も比較的緩やかでしたが、昨今ではそのサイクルが非常に速くなっている傾向があります。

その原因のひとつとなっているのが、人工知能やIoTの本格的な発展です。従来も人工知能は存在していて、研究も行われてきましたが、現在ほどは注目を集めてきませんでした。それがここ数年、ディープラーニングという、人工知能を人間の脳のように学習させるという技術が開発されたことによって、その進化スピードが格段に進歩しました。

そして、その進化に関わる一連の変革が近年の第四次産業革命といわれており、あらゆるビジネスの環境が変化を求められる、非常に重要な転換点となっています。そのため、いままでの製品やサービスを取り巻く環境が、急速かつ劇的に変化を繰り返しています。このことからプロダクト・ライフ・サイクルも非常に短くなってきているのです。

したがって、これから先、何十年にもわたって企業が生き残っていくには、いままでと同じことをやるだけでは非常にリスクが高く、オープンイノベーションをはじめとした新しい事業への挑戦が不可欠です。

新規事業に求めるもの

シナジー効果が見込めるか

新規事業といっても実際にはどのような事業を計画すればよいのか、何をすればよいのかといったことに疑問を持たれるビジネスパーソンの方も多いのではないでしょうか。新規事業を成功させるためには、その事業の内容や進出する市場などの計画が非常に大きなウェイトを占めます。

新規事業の計画において大切なポイントのひとつが、その新規事業が自社の行っている既存の事業とシナジー効果を生み出すことができるのかということです。例えば、精肉店が焼肉屋を出店するような事例が典型的なパターンです。精肉店が焼肉屋を経営する場合、焼き肉屋では質の良い肉を安い価格で直接仕入れることができます。そして仕入れルートも安定し、精肉店では販路拡大につながることで売り上げの増加を見込むことができます。

このほかにもGoogleはGoogle Mapという地図サービスを提供していますが、その膨大な地図データを利用して車の自動運転技術の開発を行っています。このように既存の事業と新規事業のシナジー効果を生み出すことで、双方の事業の成長が促進できます。

既存事業の業界と異なること

もうひとつ、新規事業の計画で大切なことが、新規事業で進出する業界を既存の業界とは変えるという点です。現在と異なる業界へ進出することは、いままでのノウハウやリソースが利用できないため、リスクが高いように思われます。しかし新規事業を起こす目的から照らし合わせていけば、既存事業と別の業界への進出は絶対的に必要なことです。

プロダクト・ライフ・サイクルは自社に限らず業界自体にも適用されるため、いつかは業界自体が衰退していってしまいます。また、その業界には景気が良いときと悪いときの波が必ずあり、ひとつの業界や市場に依存してしまうと、業界の市況が変化した場合の影響をもろに受けてしまい、致命的な結果を生み出してしまいます。

例えば、現在は音楽のストリーミングサービスが主流で、月額制の無制限の聞き放題サービスなどがあるためCD離れが進んでいます。CDの販売事業もさることながら、CDのレンタルサービスもその影響を受けており、斜陽産業となりつつあります。

もし、このタイミングで何年か前に、CDの販売サービスを行っていて、新規事業としてCDレンタルサービスをはじめていたら、両方の事業の売上が減少し事業自体を維持することすら難しくなるかもしれません。

また、車を製造・販売しているメーカーが、新規事業として軽自動車の製造・販売をはじめた場合でも同様です。もし自動車業界全体が落ち込んでしまうと、新旧両事業の落ち込みにつながります。したがって、リスク分散という観点からも新規事業では既存事業と異なる業界への進出したほうが有利なのです。

競合がいないか(いても勝ち目があるか)

新規事業を成功率を高めるためには、新規事業を計画し、市場へ進出する際には市場を入念にリサーチし、競合の状況などを分析する必要があります。そしてその分析の結果、競合が少ない市場へと進出することが新規事業の成功率を上げるひとつのポイントです。新規事業の場合、基盤が弱いため早い段階で競合と消耗戦になってしまった場合、よほどの資金力などのリソースがないと、結果的にその市場から撤退せざるを得なくなってしまいます。

競合が存在しないことは理想ではありますが、なかなかそのような市場を見つけることは難しく、見つけたとしても単に需要がない市場だから競合もいなかったという可能性があります。したがって市場分析を行った結果、競合が存在する場合においても、自社の強みが競合を上回る場合には進出をするべきです。また、強力な競合が存在する場合でも、違った角度から進出を行えば十分に勝機があるといえるでしょう。

例えば、いままで国内の携帯電話市場では、「au」、「Docomo」、「Softback」の3キャリアがほぼすべてのシェアを獲得しており、ほかのキャリアが参入する余地はありませんでした。しかし、あえて通信速度という品質をおさえて、既存のキャリアよりも基本料金などの価格が非常に安い格安スマートフォンキャリアが進出してきて、その勢力図が大きく変わってしまいました。これは、品質という面で正面から戦うのではなく、低価格で豊富な料金プランを顧客に訴求することで、いままで携帯電話料金の高さに不満を持っていた顧客層を一気に取り込むことに成功した事例です。

新規事業を立ち上げるタイミング

創業期

新規事業を立ち上げるにあたって、新規事業を立ち上げタイミングも新規事業の成功においては非常に重要なポイントです。

まず、自社が創業期にあってて新規事業を立ち上げる場合を考えます。これはあまりおすすめできません。創業期というのは、まだ既存の事業が成長軌道に乗っていないことも多く、これからさらに資金や人材などのリソースが必要になってくるタイミングです。そのため、新規事業を立ち上げるだけの体力が企業に備わっていないことが多く、時期尚早といえます。

成長期(成熟期)

企業における成長期は新規事業を立ち上げるには非常に適しているタイミングです。人材などの人的リソースや資金面においても非常に充実しており、新規事業で発生する損失も既存事業の利益でカバーできるという強みがあります。また、既存事業がうまくいっているので、従業員などの気持ちも前向きになっていることが多く、そういった精神的な面においても新規事業が成功しやすくなります。

成熟期における新規事業の立ち上げも成長期と同じようにタイミング的には良い時期です。ただし競合との競争が激しくなりはじめたり、売り上げが減少しはじめたりする成熟期の後半になってしまうと、衰退期に移行しやすく新規事業の立ち上げに必要なヒト・モノ・カネといったリソースを十分に割くことができないので注意が必要です。

衰退期

新規事業の立ち上げにおいて、衰退期はもっとも立ち上げに向いていない時期です。衰退期には競合との激しい消耗戦が繰り広げられており、体力を消耗しています。人材面や資金面など新規事業を立ち上げるほどの体力がほとんど残されていないためことが多いです。また、成長期と違って従業員などの気持ちもネガティブで後ろ向きになりやすいため、その点からも失敗の確率が高くなってしまいます。

しかし、既存事業の売り上げが減少し、利益が少なくなってきている危機的状況を打開しようと衰退期に新規事業を立ち上げることがあります。新規事業は結果が出るまでにある程度時間がかかるため、せっかく事業を立ち上げても成果がでる頃には業績が悪化しすぎて手遅れになってしまうかもしれません。また、失敗ができないため保守的になりやすく新規事業では新しい発想が必要となるにもかかわらず、その慎重さが失敗のもとになる可能性があります。

新規事業を成功させるコツ

なぜ新規事業は失敗しやすいのか

企業における新規事業の大切さは多くのビジネスパーソンがすでに知っており、実際に多くの新規事業が立ち上げられています。しかし、その多くの新規事業のなかで実際に成功し継続できている新規事業は10%にも満たないといわれています。では、なぜ新規事業は失敗しやすいのでしょうか。

新規事業が失敗する原因のひとつにノウハウのなさが挙げられます。先に述べたとおり、新規事業で進出する業界は既存事業とは異なる業界であることが望ましいです。しかし新しい業界では、いままでのノウハウや技術といったリソースが利用できないため、失敗しやすくなります。このような場合には、知見のある人材を呼び寄せるほかコンサルタントの活用、M&Aによる事業の参入などの対策を図るとある程度のリスクが回避可能です。

そしてもうひとつ新規事業が失敗しやすい原因のひとつに、既存事業の成功で出来上がってしまった固定観念慢心といった負の心理が挙げられます。新規事業では、いままでやったことのない事業を行うことになるので、成功には新しい発想が不可欠です。しかし、既存事業など過去の成功体験からくる固定観念は、「いままではこうやってきたのだから、こうあるべきだ」といった心理になりやすいです。それによって新しい発想や意見を述べる人がいなくなってしまうと、負のスパイラルに陥り結果としてその事業の失敗につながります。

この傾向は、大手企業で特に顕著にあらわれる傾向にあり、それが老舗企業や大手企業で新規事業が失敗しやすい原因のひとつとなっています。中小企業といった比較的規模の小さい企業においても、新規事業の担当者に任せているはずが社長などの役員が過度に口出ししてしまうことがあります。そうすると担当者の裁量権がなくなってしまい結果として失敗につながるという事例も見られます。逆に、ベンチャー企業など比較的新しい企業ではひとりひとりの自由度が大きく、変な固定概念もないため新しい発想が生まれやすいので、新規事業が成功しやすい環境が揃っているといえるでしょう。

新規事業はスピードが肝心

新規事業の成功においては、スピードがもっとも重要な要素です。せっかく競合のいない有望な市場を見つけたとしても、立ち上げまでにじっくりと時間をかけてしまうと、その間に競合が参入してきてシェアを奪われてしまうというリスクや、事業環境の変化によってタイミングを逸してしまい、結果として計画倒れとなってしまうということにもなりかねません。

そして、時間は企業にとっては重要なリソースです。時間を無駄に使ってしまうと本業である既存事業へ影響してしまいます。加えてもしも、その新規事業がうまく行かなかった際にその事業を立ち上げるためにかかった時間が無駄になってしまうことを恐れ、撤退や中止といった事業を切り捨てる判断をしにくくなるというデメリットもあります。そのため、新規事業ではスピードがなによりも重要となるのです。

失敗もスピードが肝心

新規事業では計画して立ち上げるまでのスピードも重要ですが、失敗するスピードも非常に重要です。失敗するスピードとは、その事業が失敗したと判断を行うまでの時間のことです。結果を早く出すことでさまざまなリスクをおさえ、次の新規事業に素早くつなげることが求められます。

IT業界の巨人ともいわれているAmazonでは「フェイル・ファスト = 失敗するなら早く」という言葉がよく使われています。現在Amazonは、ネット通販からクラウドサービス、音楽や動画配信、物流網の構築といったさまざまな事業を行っていますが、いままでには数多くの新規事業を行い撤退しています。これは、計画段階に時間をかけることなく、まずは実行をしてみて、うまくいかなければすぐに撤退の判断をするということに重点を置いているためです。この考え方がAmazonの急速な成長の原動力となっています。

Softbankなど急成長をしている企業の多くがAmazonと同様に失敗を恐れず実行をして、だめならすぐに撤退をするということを徹底しています。だからこそ、ほかの企業よりもはるかにや速いスピードで成長できるのです。また、失敗の判断をするまでの時間を短くすることで、資金などのリソースの損失を最小限におさえられます。企業が受けるダメージを最小限にすることで、すぐに次の事業を実行する体力が温存できるメリットがあります。

PDCAのサイクルを高速で実行する

新規事業の成功のためには、計画から実行までのスピードに限らず、検証、改善といった結果の判断までのスピードも非常に重要であるということを解説してきました。そしてそれを実現するためには、PDCAを回すことも非常に効果的です。PDCAを高速かつ同時に進行で複数回すと結果が出るまでの時間が非常に短くなり、成功までのスピードも速くなります。

戦国武将の武田信玄公が遺した「風林火山」という言葉はまさに新規事業で成功を収めるためのサイクルを体現したものといえます。
つまり、

  • 計画段階では競合に動きを悟られないように静かに素早く行動する
  • 冷静に市場の分析を行う
  • 実際に行動に移す際は勢いよく迅速に行動する
  • その事業の成否によって一喜一憂することなく堂々としている

ということです。

そして結果が分かった後はまた素早く次の計画に移します。このような4つのサイクルは素早く並行して進行する高速PDCAとともに事業を成功に導くためのフレームワークのひとつといえます。

M&Aによる新規事業立ち上げ

M&Aならリスクを押さえて新規事業に参入できる

新規事業は失敗しやすいということは先述したとおりで、まったくノウハウのない市場への参入は、既存事業と同じ市場へ参入するよりも失敗の確率は高く、リスクも高いことは事実です。だからこそ、その市場で成功を収めることが企業の成長にとっては重要なのですが、同時にリスクの高さによって敬遠されがちな戦略でもあります。

しかし、まったくノウハウのない市場への参入に比較的少ないリスクで参入できる方法があります。それがM&Aによる新規市場への参入です。通常、新規事業の立ち上げでは、人材の確保やノウハウの蓄積、顧客の獲得、流通ルートの確保などのために、さまざまな投資と多くの時間が必要です。しかし、M&Aでの新規市場への参入の場合には、すでに必要な人材やノウハウ、既存の顧客や流通ルートなどのすべてが揃っている状態からはじめることができるため、大きく時間が短縮できます。また、すでにノウハウがある人材も揃っており事業にかかるコストも少ないため、低リスクで市場への参入が可能です。

よくビジネスの世界では「ゼロから1を作り出すのが難しい」といわれていますが、M&Aであれば1からはじめることができるので、産みの苦しみを味わう必要がなくなります。

M&Aをする際の注意点

M&Aでは必要なものがすべて揃っていて、まったくリスクがないように見えるかもしれませんが、いくつかの注意点も存在します。ひとつは、M&Aは比較的業績が低迷している企業をM&Aすることが多くなりますが、経営再建をすることができなければただ赤字を垂れ流すだけの事業を続けていかなければならなくなるという点です。場合によっては、本来の目的である新規市場への参入が頓挫(とんざ)してしまうことになりかねません。

もうひとつは、新規事業に求める要件でも触れましたが、既存の事業にシナジー効果が見込めない企業をM&Aしてしまうと、その新規事業が頓挫するだけでなく、企業全体の業績にまで悪い影響を与えてしまう点です。

パーソナルジムで有名なRIZAPは多くの企業をM&Aし傘下におさめることで急激に成長してきました。しかし、本業とシナジー効果のない企業をM&Aしたり、斜陽産業といわれる業界の企業をM&Aしたりしてしまい経営再建が遅れました。その結果、大幅な赤字に転落してしまったのです。現在はM&Aをした企業を整理し経営再建に着手していますが、成長に大幅なブレーキがかかってしまう結果となりました。

このように、M&Aには潜在的なリスクも存在するため、M&Aをする際には、その企業が自社にとって何をもたらすのか、自社の企業理念に合致する企業なのかといったことまで考慮をして慎重に検討をする必要があります。

新規事業は企業が成長するために必要な原動力

ひとつの製品やサービスには寿命があり、企業が成長をし続けていくためには新規事業が必要であるということをご紹介しました。新規事業は成功する確率が10%以下と低いものの、その成功確率を高める方法やリスクを低減する方法が数多く存在します。

そこでM&Aやコンサルタントなどのプロ人材の力を借りたり、新規事業立ち上げのセミナーに行ったりして情報を集めるのもおすすめです。しっかりと市場のニーズを分析できれば、新規事業は決して単なる失敗しやすい事業ではありません。ぜひ、新規事業立ち上げのノウハウを駆使して新たな事業を切り開いていってください。

参考URL

【無料ホワイトペーパー】
世界700兆円の"フードテック" ―代替肉開発、食ロスプラットフォームを立ち上げたプロの事例で学ぶ、フードテック事業とは―
本ホワイトペーパーは、2022年9月13日に開催したウェビナー資料のダイジェスト版となります。フードテック市場への参入を検討される皆様に向けて、食ロスプラットフォーム「シェアシマ」を立ち上げた 呉氏のご経験をもとに、世界700兆円市場と言われるフードテックの立ち上げPJT事例や事業の特徴についてご紹介しております。