MENU閉じる
プロフェッショナルとして
無料登録希望の個人の方はこちら

プロシェアリング事例 CASE STUDY

プロシェアリング > 導入企業事例 > 創業10年を越え人事制度が老朽化したIT企業が、プロ人材と共に評価制度を見直し離職率を改善
人事制度 × 急成長IT企業
創業10年を越え人事制度が老朽化したIT企業が、プロ人材と共に評価制度を見直し離職率を改善
エンジニアの人事制度見直しにより定着率向上
キューアンドエーワークス株式会社 様
COMPANY DATA
企業名 キューアンドエーワークス株式会社
設 立 1999年7月19日
事業内容 ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation[RPA])導入支援事業ならびに、データサイエンス、人材派遣・技術者派遣、BPO・アウトソーシング、さらにRPAの諸スキルを持ちえたヒューマンリソースとAI・ロボットを組み合わせたハイブリット派遣など、企業ニーズに合わせた幅広いサービスを事業展開する。2015年4月に第1期“優良派遣事業者”に認定される。

日本で初めてRPA導入支援サービスをスタートしたキューアンドエーワークス。急成長する先進領域のサービスに対して、従来の人事制度がマッチせず、組織内に歪みが発生していました。そこで、外部のプロ人材によるオンリーワンの仕組みづくりを実施。中途入社者の2年以上の在籍率が向上しました。

人事コンサル会社や内製では実現できなかった人事制度再構築の手法と成功のポイントなどについて、代表取締役社長の池邉 竜一さん(以下:池邉社長)と、プロ人材の池辺英治さん(以下:池辺)に話をお伺いしました。

当初の課題
・成長事業と既存事業の間に人事制度の歪みが生じている
・特に入社5年以内の離職率が上昇しており、エンジニアは採用難の中2年以上の在籍率に大きな課題があった
導入後の成果
・現状3年間の定着率が4割のところを7割まで上げたい、特にエンジニア派遣業については2年以上在籍して欲しいという当初の課題に満足の行く成果が出た。
・コントロールセンター機能が社内にできた事で、自分たちである程度の課題を解決できるノウハウが溜まった
当初の課題
創業20年の歴史を持つ成長企業だからこそ生まれた、人事制度の歪みによる離職率の上昇

池邉社長:キューアンドエーワークスは20年前に設立した会社で、祖業は人材派遣業です。ただ、昨今は少子高齢化や正社員化の波を受けて派遣希望登録者数は減少傾向です。デジタル化に伴いコア業務やノンコア業務のシェアリングの考え方も変化してきていたことを受け、新たに人以外の力で行う事業も開始しました。それが現在の主力であるRPAの導入支援サービスです。

RPAやIoT、AI、データサイエンスなどを絡めて人に代わるものは成長セグメント、人の力で担う人材派遣業は安定セグメント、という2つの需要で大きく事業を分けています。

RPA・AI・データサイエンスなどITソリューションの事業領域が急成長している一方で、人材派遣業時代から培ってきた社内の評価制度や報酬の仕組みが劣化してきていました。従来のやり方のままでは、伸びしろのある産業に対してテクノロジーでどんどん攻めていこうという気概も削がれてしまう恐れがあったのです。

しかも、市場においてはエンジニアが枯渇しています。転職市場でもエンジニアの有効求人倍率は8倍以上という状態の中では、昔からの大手企業にありがちな「長く勤めていれば給与が少しずつ上がる」という評価制度のままでは魅力を感じてもらえません。離職率も高くなっていました。

もう一つの問題点は、全社で共通する制度と、各事業部固有の制度を両方持っていたことです。事業の事情に応じて寛容に制度を作っていたものの段々収拾がつかなくなり、会社の歴史的背景を知らない新入社員にとっては非常に複雑でわかりにくいものになっていました。

導入の決め手
ヒアリング精度と的確な課題整理が決め手

池邉社長:知人からサーキュレーションの名前を聞き営業を受け、一度面談をすることになったのがきっかけです。そのときの担当者の方のヒアリング精度が非常に高かったのが良かったですね。当社が昔からある既存事業と新事業をしっかり橋渡しする制度を作りたいこと、それは出来合いのパッケージでは上手くいかないだろうと感じていることなどをお話しました。しっかりと課題整理もしてくれましたよ。

また、内部の人間にはなかなか言えないようなことをはっきりと言ってくれるのも外部を使うメリットだと思いました。

話していく中でその際、担当者の方が「それなら」と思いついた人物が池辺さんでした。当社の既存の制度は当時の顧問が大手企業のテンプレートをベンチャー企業用に削ったものだったため、形骸化している部分が多々ありました。池辺さんなら大手、外資、ベンチャーそれぞれの企業を経験しているため、ここをバランス良く整えてくれるだろうというお話でした。

支援したプロ人材
社長やキーパーソンへの根気強いヒアリングにより現状に合った人事制度を再構築

池辺:社長と取締役がプロジェクトの大きな方向性を決定し、事業部長とマネージャーがリーダーとして、私と共にプロジェクト全体のマネジメントや詳細設計を行う体制でした。

導入後、微修正の段階に入ると、リーダーのお二人が主体的にプロジェクトをマネジメントし、私はチェックやアドバイスに徹していた感じです。

池邉社長:システム開発に例えるとフルスクラッチのようなプロジェクトでした。当社からはメインのカウンターパートを2名置いたのですが、過去を無視した制度を作っても定着しないと思い、会社のこれまでの歩みを熟知しているメンバーをリーダーとして据えました。作り変えるべきところは作り変えるとしても、過去と現在から飛躍しすぎないように押し留めてもらう必要もあると感じていたのです。過去も大事にしつつ未来も見据えなければならないので、そこの優先順位付けは私がしていました。

池辺英治氏
大手重厚長大企業の人事労務、外資系人事コンサル、ベンチャー企業経営企画と幅広い経験を持つ人事制度再構築に強み
新日本製鉄の人事労務部を経験後、外資系の人事コンサルティング会社(マーサー・ジャパン)で人事変革の案件などを数多く手掛ける。
ベンチャー企業で経営企画業務と人事制度構築を経験した後に独立し、現在は幅広い業界で人事制度設計、導入、定着支援を行っている。

支援の際に大切にしていることは3つ。1つは、お客様固有の課題にしっかり向き合った制度設計をすること。2つ目は運用を前提とした設計を行い、運用時に発生した問題に対してフォローと微修正を行うこと。3つ目は、企業様と一緒に考えるということ。いずれは企業様が自分たちで制度をマネジメントしていくことになるため、設計と運用まで一緒に考えることで主体的な活用ができるように尽力。
支援内容・成果
現場の声も吸い上げながら、根気強くオンリーワンの制度を構築

池辺:稼働頻度は週に1回で、まずは現状分析から開始。社長や各部署のマネージャー、若手社員に至るまでキーパーソンの方々に改めて課題について伺い、データ分析の上で基本方針を決定、概要設計に入りました。方向性の同意が取れたら詳細設計です。人事制度の場合は等級、評価、給与の仕組み3つをワンセットにして構築していきます。

完成した制度は導入プランとして従業員向けに説明会を行いました。この段階までで完了するケースと、しっかりフォローアップをするケースの2パターンがあるのですが、今回はフォローアップまで携わりました。実際に運用し始めると思ったような目標設定がされていなかったり、評価の付け方を誤ったりすることがあるため、微修正するためのステージですね。

池邉社長:これは詳細設計を行うためのヒアリング時のエピソードですが、非常に面倒臭い打ち合わせが延々続いたんです。何を整えて考えるべきなのか、細かな点までヒアリングをされました。それに対して「良い塩梅にやってほしい」と伝えたところ、「細かいことを決めてくれないとこちらも作れません!」と言われて。企業をちやほやするスタンスではないのだと実感しました。出来合のパッケージを導入するわけではないので、実際、ヒアリング段階は大変でしたが、一度基本データをインプットしてしまえば後工程は楽でしたね。オーダーメイドスーツを作るような感じでした。

池辺:今後5年、10年経過して再び大きな制度変更をするタイミングでは外部の専門家を利用しても良いと思うのですが、当面は自分たちで改善をしながら、会社に馴染んだ制度にしていくことが大切です。詳細設計の段階では評価者に関わってもらい、現場の意見を吸い上げた仕組みになるよう工夫しました。制度は評価者が責任を持って運用していくものだということを深く理解してもらうため、導入段階では現場のユニットリーダーに対して評価者訓練も行っています。その上で事務局からも改善すべき点があればどんどん意見を言ってほしいという旨も伝えていただいたことで、各メンバーの当事者意識がぐっと高まったはずです。

実際に運用開始してからは改善部分について話し合う場を事務局が作ったのですが、これも適切に機能していたと思います。評価をした後は評価者ミーティングも行い、修正をかけて次年度に反映させるという動きを実践しています。

池邉社長:具体的数字は企業秘密ですが、当初感じていた離職率に関する課題に対してもかなり満足のいく数値が出ています。現在はいかに制度を自分たちのものとして運用していくのかという定着のフェーズです。

定性面では、自分たちの納得のいく制度が出来上がったと感じています。これは池辺さんが急かさず、根気強く時間をかけて携わってくれたおかげです。例えば「これは1ヶ月かけて考えてください」といったように、自分たちで会議をしてじっくり検討する期間を設けてくれたことで、制度に対する納得感が高まりました。時間をかける、という事は費用面からすると一見悪に見えるかもしれないですが、今回のケースはここが成功のポイントでしたね。

今後について
人事制度の全社展開を通して事業発展を続けてほしい
左:プロ人材 池辺英治氏 
中央:株式会社サーキュレーション 高橋崚真
右:キューアンドエーワークス株式会社 池邉竜一氏 

池邉社長:サーキュレーションさんが優秀な方をアサインしてくれたおかげで、非常に良い制度ができました。外部の優れた人材がこれだけ内部のメンバーと一緒に熱く考えてくれるのだという経験ができたのはとても良かったです。

池辺:支援に入っていても、自主的にやっていく心意気を持つ会社さんは少ないと感じます。最初はやる気があっても事務局のモチベーションが低かったりして、久しぶりに訪問すると上手く運用できていない…というケースも多いです。一方でキューアンドエーワークスさんは、面談時からあわよくばコンサルティングのノウハウを吸収して、自分たちの事業にしていこうというくらいの熱量がありました。当事者としてメインで活躍してくれた事業部長やマネージャーも、その思いのままプロジェクトを推進してくれたおかげで成功したのだと思います。

ちょうど先日最後のミーティングを行ったのですが、エンジニア派遣事業部門で培った経験と制度を今後どう社内の他部門に活かしていくのか、事務局として活躍された事業部長とマネージャーが全うすべき役割は何なのかといったことをお話しました。今回の経験がきっかけとなり、他部門の制度改革、さらには、キューアンドエーワークスさんの事業発展につながればうれしいです。

どんな課題でも、プロがいれば解決できる。
経営課題・事業課題を解決する要件定義を無料で対応させていただいております。
資料請求、ご相談などお気軽にご連絡ください。