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プロシェアリング事例 CASE STUDY

プロシェアリング > 導入企業事例 > 生産性が8%上がり売上増加。現場と経営の溝があった多国籍な製造企業が自走できる組織となった変遷とは?
製造×意識改革
生産性が8%上がり売上増加。現場と経営の溝があった多国籍な製造企業が自走できる組織となった変遷とは?
リーダー陣の成長により工場全体の視座が上がった
マルコ工業株式会社 様
COMPANY DATA
企業名 マルコ工業株式会社
設 立 1992年
事業内容 溶融亜鉛メッキ加工業

1992年に茨城県で創業以来、溶融亜鉛メッキ工場として実績を残してきたマルコ工業。成熟産業とも言われる中、2代目社長の藤谷一誠代表取締役(以下:藤谷社長)は国内トップ、海外進出の夢を抱いていました。大きく強い思いがある一方、現場にその想いを伝え改革していく事に課題を感じていました。そこで社長が頼ったのが、大手や中小の製造業で豊富なマネジメント経験を持った伊藤哉さん(以下:伊藤)です。職人気質な工場の現場が劇的に変化したプロセスを伺いました。

当初の課題
国内トップ、海外進出という長期的なビジョンの実現や工場の建て替えなどハード面の変化に向けて、特に工場のリーダー層の視座を数段階高めたいと思っていたものの、社長である自身の考えが上手く現場に伝わっていない閉塞感を感じていた。
導入後の成果
・営業課長と工場長自らがお互いに情報交換を定期的に行うようになり、製販の連携が活発にできる会社になった
・プロジェクトを通して改善活動を行ったことで、社長の右腕となる人物を育成できるなど、リーダー層の育成に成功
・社長の設定した目標や前年対比での生産量をクリアするために昼夜のメンバーや工程間のメンバーが連携。生産性を高める工夫を従業員たち自らできるようになり、生産量が8%増えて売上増加。
・評価制度の導入によって求める人物像が明確になり、採用の入社後定着率の向上、採用コストの削減につながった
当初の課題
将来に向けた現場の改革を牽引してくれるリーダーの育成が急務だと感じていた

藤谷社長:当社は溶融亜鉛メッキを事業として取り扱っています。道路にあるポールやマンションの外階段など、日常生活の中で目につく鉄のほとんどが対象です。オリンピック関係など公共事業も手掛けています。
従業員は50名ほどですが、製造業としては珍しく外国籍の方の比率が高いのが特徴です。製造業の外国籍労働者の比率は一般的に2割程と言われてるので、いわゆる「日本企業」というイメージとは全く毛色が違うのではないでしょうか。文化の違いもかなりありますが、とにかくみんなに楽しく働いてもらうことを目指しています。

長期的なビジョンとして国内トップになることと海外進出を目指していきたいと思っていましたし、より業務を効率化して生産性を高めるために工場の建て替えも検討していました。
その中で課題だったのは、社内で意識の格差が大きかったことです。経営サイドのメンバーは私との距離が近い分将来を見据えた改革を進める必要性が伝わりやすかったのですが、現場は物理的な距離が離れているため私の思いが伝わりづらく、どちらかと言えば職人気質で、現場のやり方を変えたくないという傾向があったんです。
工場の建て替えでハード面だけをアップデートしても、ソフト面がついてこなければ意味がありません。現場、特にリーダー層の意識を数段階高めなければ、生産性向上や売上アップという目標が画餅になってしまうと考えていたところ、プロシェアリングという方法に辿り着きました。最初は常陽銀行さんからのご紹介でしたね。

導入の決め手
親身になって企業サイドの課題をヒアリングしてくれたのが決め手

藤谷社長:紹介いただいたプロシェアリング会社は何社かありましたが、直感でまずはサーキュレーションさんの担当者の方に会ってみようと思いました。担当の土井さんは、プロ人材によって我々のような中小企業に経営革新を促す明確なビジョンを持って、ロジカルかつ簡潔にプロシェアリングの仕組みを話してくれたのが良かったです。信頼感を持てる人柄だったので、良い人を紹介してくれそうだと思いました。

土井さんが紹介してくれたのは5名ほどで、そのうち数名にお会いしましたが「伊藤さんがいい」とピンと来ました。というのも、大手企業などに長く所属していた方はどうしても大手志向が強くなってしまったり、経歴をアピールしがちだったり、上から目線のスタンスになってしまうことが多いんです。その点伊藤さんは自分の経歴よりも、「社長は何に困っているんですか?」と一生懸命問いかけてくれました。うちのことを良くしようと思ってくれているのだなと強く感じましたね。もちろん、金属加工の業界に長くいたので金属について分かるという点もポイントでした。

支援したプロ人材
大手企業から50名以下の中小企業まで数々の現場を経験して得た知見を基に、企業規模に合った生産性向上の実現を目指している

伊藤:マルコ工業さんの場合は生産性向上の前段階に必要な現場の意識改革を図りたいということだったので、私の製造現場でのマネジメント経験やノウハウをなんらかの形で提供できると考えて依頼をお引き受けしました。
あとは藤谷社長が最初の面談時から明確な思いを伝えてくれたことも一緒にお仕事をしたいと思った大きな決め手でしたね。私が社長の思いを現場に伝えることでプロジェクトを確実に進められると思いました。溶融亜鉛メッキ加工は日本では成熟産業でも、海外でなら需要があると見込んで海外進出を考えているというビジョンにも共感しました。

伊藤 哉氏
日立金属、金属加工2社を経て独立。日立金属での製造技術開発、製造効率化や中小金属加工メーカーでの品質・コスト・製造効率の改善を目的にした製造現場の仕組み改善の経験を活かし「生産性向上」をキーワードに製造業向けにコンサルティングを実施。

日立金属でエンジニアとして働いた後、100名規模の製造企業に転職。そこで50名前後の現場で管理者を務めた際、これまで20数年間で身につけてきた大手企業の生産性向上の手法を小規模な企業で実施したところ、全く上手くいかないことを身を以て経験。大手には大手の、中小には中小のやり方があるのだと気付く。以来、大手と中小いずれの生産現場においても生産性を高めるために必要なプロセスを理解している強みを活かして、製造業を中心に経営者の壁打ち相手から現場の業務改善まで幅広く支援中。

支援内容・成果
生産量8%増加を筆頭に売上も増加。営業と現場の連携強化や、採用の入社後定着率向上など様々な良い影響が起きた

藤谷社長:支援はトータル1年半で、最初の1年は週に1回、最後の半年は月に2回という稼働頻度でした。工場は1拠点で、現場では45名ほどの従業員が働いています。

伊藤:今回のプロジェクトの最終的なゴールを「工場全体の意識改革を図り、営業→工場長→現場従業員という指揮命令系統を作ること」に定めました。

藤谷社長:以前から私がどんな方向に進んでいきたいのかはよく話していたのですが、第三者である伊藤さんが居るだけで議論場に漂う緊張感が違うのが印象的でしたね。私が単に思いとして語っているだけではなく、それを現実するためのプロジェクトがスタートしたのだという雰囲気が生まれました。

伊藤:ディスカッションを経て十分に思いを共有した後、まずは工場長が一番興味を示したのが現場への評価制度の導入だったので、まずはそこからスタートしました。
雛形をお渡しして、私は壁打ち相手をしたりポイントをお伝えしたりしたくらいで、あとは工場長や課長が原案を作成し、藤谷社長がチェックするという形でしたね。
すぐに完全に皆さんだけで策定を進めるようになったのを見て、マルコ工業さんは何か一つ切り口や気付きがあれば、一気に成長できる将棋でいう王手状態の企業だったのだなと感じました。
複数の取り組みを進めて行く中で、自ずとマネジメントを行う立場役割が確立されていき、工場全体が協力して取り組めるようになっていきました。

藤谷社長:毎月の数値的な目標も設定しました。「社長VS生産」というタイトルで毎月社長に勝つことをモチベーションとしてもらい、生産性向上に取り組んだ感じですね。

伊藤:藤谷社長が「うちは国籍も関係なく、優秀な人は誰でも評価する」とおっしゃっていたので、その言葉を工場長やリーダーの皆さんに私からも伝えました。誰にでもチャンスがあるとわかれば、みなさん積極的になります。あとは社長が失敗に寛容だということもポイントでしたね。今回は工場長に多大な活躍をしてもらったことはもちろんですが、カウンターパートだった課長も社長の素晴らしいパートナーに成長したと思います。

藤谷社長:生産性が上がった事で、前年度比よりも生産量が8%増え、それにより売上も増加しています。現場の影響を受けて、経営や営業サイドのメンバーもかなり売上をベースとした戦略を練るようになってきました。

伊藤:工場長と営業課長が情報交換をしている姿も見かけるようになりましたよね。当初描いていた営業→工場長→現場という流れに近い形になってきたのが本当に嬉しいです。

藤谷社長:あとは評価制度を導入したことで従業員全員が工場に求められる人物像を共有することができました。モチベーションアップになっていることはもちろん、どういう人と働きたいか共通認識があるので、面接でも的確な質問ができ、結果定着率が上がるので採用コストの削減にも繋がっています。

今後について
国内トップと海外進出に向けて、経営者の思いと目標とするゴールを示し続ける
左:プロ人材 伊藤哉氏
右:マルコ工業株式会社 藤谷一誠代表取締役社長

藤谷社長:支援を通じて痛感したのは、社長自らがどんどん思いを発信していくべきなのだということです。
経営者は売上を伸ばすための正解を求めて常にいろいろなことを考え続けているがゆえに、発言がブレますが、そうした状況に慣れさえすれば課長や工場長のように成長してくれますし、状況に応じて言うことが変わっているだけで同じゴールに向かい続けていると感じてもらえるのだと学びました。

また、今回の案件を通してプロシェアリングというアイディアは非常に面白いと感じました。プロ人材は中小企業が雇用するには負担が大きいですし、マッチングも難しいものです。そこを美味しいとこ取りができるビジネスモデルですから、興味深いですよ。
その中で、特にサーキュレーションさんは私たちのような中小企業に対しても真剣に掘り下げて考えてくれる会社だったのでありがたかったです。50名以下の企業であっても、こういったサービスにどんどん頼ればチャンスが広がるのだと実感できました。

伊藤:私としてもやりがいと学びのある案件をご紹介いただけて感謝しています。支援で毎回ご訪問すると、社長が30分ほど時間を作って思いを話してくれたんですよね。その様々な思いを反映した案件でした。マルコ工業さんのような多国籍な企業であっても文化づくりのお手伝いができるのだという励ましにもなりました。
この業界は今後大きな発展のない成熟産業と言われますが、今後はぜひ国内トップと海外進出の夢を実現してほしいです。マルコ工業さんが業界の成功事例となれば、勇気づけられる経営者も多いと思います。頑張ってください!

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