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プロシェアリング事例 CASE STUDY

プロシェアリング > 導入企業事例 > 株価3倍、投資家の個別問い合わせ10倍。東証一部への鞍替えで企業価値を高めたIT企業のIR戦略成功の秘密
上場企業×IR戦略
株価3倍、投資家の個別問い合わせ10倍。東証一部への鞍替えで企業価値を高めたIT企業のIR戦略成功の秘密
株価3倍。IR強化により東証一部への鞍替え、堅実な成長を実現
株式会社アイル 様
COMPANY DATA
企業名 株式会社アイル
設 立 1991年
事業内容 中堅・中小企業向け業務効率化、販促・ブランディングに関するシステム・Webサービスの開発・販売

中小企業向けに販売・在庫管理などのパッケージソフトやBtoB、BtoCのECサイト制作をはじめとした、業務管理サービスを提供している株式会社アイル。右肩上がりで売上を伸ばしていた同社は、さらなる成長のため東証一部への鞍替えを目指すことに。IRの専任者も経験者も不在ながら、プロ人材の協力により着実に企業価値を高め、結果として株価3倍、投資家の個別問い合わせ10倍に至った道程を、岩本亮磨取締役(以下:岩本取締役)と支援に入ったIR・経営戦略のプロ渡邊将志さん(以下:渡邊)に伺いました。

当初の課題
JASDAQ市場に上場して10年ほど経過し、2年後に東証一部上場への鞍替えを狙うにあたって株価を高めたいという希望がある中で、IR担当者は不在、何から手をつけるべきかもわからない状態
導入後の成果
・2年で株価3倍、投資家からの個別問い合わせ件数10倍になった
・IRのポイントや資料作成方法がわかってきて、自信を持って投資家に自社の強みが説明可能になった
当初の課題
東証一部への鞍替えを掲げたものの、IRの専任や経験者不在で先行き不透明な状態に不安を抱いていた

岩本取締役:当社は創業約30年の企業で、事業は大きくシステムソリューション事業とWebソリューション事業に分かれています。システムソリューション事業においては販売・在庫管理などのパッケージソフトを販売しており、Webソリューション事業においてはBtoB、BtoCのECサイト制作や、ECサイトの在庫管理ツールなどの販売を行なっています。ターゲットは主に中堅・中小企業で、中小企業を元気にすることで日本の活性化を目指している企業です。

渡邊さんに支援に入っていただいた2年前はJASDAQ市場に上場して10年ほど経過していたタイミングです。東証一部上場への鞍替えに向けて動き出そうとしていたものの、株主数や流通量などには課題がありました。投資家からの問い合わせも年2、3件程度でしたよ。

また、IRの専任や経験者も社内に居ない状態でした。それまでのIR資料は例年の内容を焼き直したもので、「そろそろやらないと」と思っているうちに期間が長引いてしまい、最終日までバタバタしながら作成していました。
鞍替えに際して主幹事証券会社にどうすればいいのか話を聞いてはいたのですが、さらに戦略的な視点でIRを実際どう進めていくべきなのか、基準となる中立な立場からの意見を知りたいというのが本音でしたね。

導入の決め手
それまでのコンサルの「上から目線」のイメージを払拭してくれた

岩本取締役:以前は社内の情報だけで視野が狭まりやすかったので、もう少し外部からの情報を仕入れて市場に関する事実や当社の第三者的な評価を知り、その上で改めて信じられるような会社にしたいという思いもありました。
外部の視点を入れるにあたりいくつか選択肢がある中で、プロシェアリングに興味を持ったのは過去のエグゼクティブ採用の経験からです。
JASDAQ市場に上場した後、外部から役員クラスの方をヘッドハンティングして体制づくりを行なったこともあったのですが、会社の文化に馴染みにくく思うようには機能しませんでした。
コンサルタントについては、社長が懸命に自力で築き上げてきた会社だという歴史があるため、マニュアル的な経営論を語られるようだと、素直には受け入れがたいというのも本音でした。そういった繊細な部分を汲み取って支援してくれるコンサルタントの方と出会えるか、不安がありました。この辺りの事情を踏まえてサーキュレーションさんが紹介してくれたのが渡邊さんでした。
渡邊さんにお会いしたらとても腰が低い方で、対応も柔軟なので驚きました。松井証券でインパクトのあるトップと働いていた経験を持っていることも当社にとっては大きな要素でしたね。自分たちと似た環境で実務経験を積んできた方なら、自分たちがどんな苦労しているのかをわかってくれそうだという安心感がありました。

支援したプロ人材
松井証券時代に経営企画とIR広報を兼任していた経験を活かしIR基礎講座の実施からIR体制の整備まで幅広く支援

岩本取締役:非常にありがたいと思ったのは、渡邊さんが私たちに対して専門知識はわからないという前提で優しく話をしてくれたことです。
渡邊さんには競合他社のIR資料を解説してもらう講座を何度か実施してもらいました。他社はどんな見せ方をしているのか、どんな数値を出しているのか、何が良い資料で何が悪い資料なのか、自社に取り入れるべき要素は何なのかといったことを細かく教えてもらいました。講座を通して、自社がどんな方向性で打ち出せば良いのかを感覚的に理解できたと思います。

渡邊:アイルさんは当初、財務の下にIR担当がいる体制でしたが、私から経営企画の下にIR担当を置くメリットを説明して、変更しています。
メリットとは、社長直下の部署のため財務や事業部門などすべての経営情報が一元的に集まることです。それらを踏まえた戦略を立て、投資家に説明することが一つの部署で完結できるので、社長の思いや投資家が知りたいことを網羅的に正確に伝えることができます。
実際、私は松井証券時代に経営企画とIR広報を兼任していましたが、とてもやりやすかったので提案しました。

渡邊 将志氏
元松井証券の取締役でIR・経営戦略を担当。独立後5年間で30社の顧問を務め、常時10社以上の案件を同時進行中。
日興証券でNY駐在、M&A業務に従事後、松井証券で自社の上場準備リーダーとして東証一部上場を実現。その後、経営戦略の立案に携わり業界トップシェアを実現。広報IR担当部長として年300人の記者や投資家対応で新聞等に多数登場し知名度や株価アップに貢献。その後、事業開発部長として日本初の商品を開発し特許取得。また38歳で取締役に就任し全社マネジメントにも携わる。

独立後は上場企業向けに経営戦略とIRの2領域で経営コンサルティングを実施。IRでは、主に「成長戦略の策定」「IR資料の作成」「投資家対応」に関するアドバイスを行っている。
「一人一社でも多くのビジョン実現を支援する」ことをミッションに、自身の持つ経営ノウハウを幅広く世に伝えることを心掛けており、常時10社超に関わる「複業」に務めている。
支援内容・成果
ロードマップを引き、優先順位をつけながら2年間じっくり取り組んだことで投資家から評価され問い合わせ件数も10倍に

岩本取締役:プロジェクトに関してさまざまな対応事項がありますが、渡邊さんからは最初にロードマップで会社が進んでいく大きな流れや方向性のご提案をいただいていたので、それをベースとして頭に入れつつ進めていきました。全てが当初描いたロードマップどおりにはなっていませんが、渡邊さんが段階を踏みながら進行してくれているので、徐々に実行していけば良いのかなと思っています。自分たちだけだと、優先順位もわからず、焦って無理をして失敗したこともあったのではないでしょうか。

渡邊:最近、多くの上場企業が困っているのは、取引所や投資家、社会からの要請・要望があまりに多く、何から手をつければいいかわからなくなっていることです。アニュアルレポート(統合報告書)を作成した方がいいのか、ESGやSDGsの取り組みを始め、それをIR資料に盛り込まなければいけないのか…といったことですね。周りからアレコレ言われるので、気ばかり焦るけど、どうしたらいいか頭の整理ができない。なので、私は案件が始まるときは、「コレは最重要なので最優先」「アレは重要度が低いので先送り」とToDoの仕分け(優先順位付け)をしてIR強化のロードマップをつくります。
アイルさんの場合、2年後の東証一部上場に向けて株価や株主数を上げていくことが大きな目標だったので、時間的な余裕もあり、概ね計画的に実施できたと思います。

岩本取締役:渡邊さんからきっちりと説明を受けることで何をどうやれば良いのかが明確に理解できるようになり、社長に対しても自分の言葉でIRの説明をできるようにもなりました。今は資料に対してほとんど手直しも入りませんし、任せてもらえる状態に近づいています。役員全員が意識を高め、会社としてIRに力を入れる方向に向かうことができたのも、非常に大きな資産です。

渡邊: 時間をかけて段階的に取り組めばきちんと成果が出ることを私はアイルさんに教えていただきました。腰を据えてじっくり取り組む覚悟を持ち、途中で挫折することなく長期間続けていけば努力は報われる。そのことを今回の支援で改めて実感しました。
アイルさんは、IR強化により「成長期待」が高まったことに加え、「利益」もきっちり上げています。中期経営計画を見ても、今後も利益を堅調に伸ばしていく計画なので、「数年先を見据えれば、決して高すぎる株価ではない」と投資家が判断して株を買い続けた。その結果、株価が3倍になったと考えています。

岩本取締役:投資家さんからは「資料がわかりやすくなって親切だ」と言われますから、渡邊さんに支援いただいた成果だと思いますね。
問い合わせ件数についても、スタート時は2、3社だったのが現在はアポが確定しているだけでもこの四半期で35社です。中小型株に強い証券会社さんが当社を評価してレポートを書いてくれたので、それを見てお問い合わせいただくケースも多いですね。口コミ的に徐々に当社を知ってくれている方が増えている感じがします。

渡邊:四半期で35社の投資家対応なら、十分に「IR一流企業」と言えます。東証一部に上場したことはもちろん大きいですが、ITという成長業界に属していること、その中でも事業に独自性があること、それに利益を大きく伸ばしていることも投資家から高く評価されているはずです。IRでは、投資家と個別に1on1ミーティングを行うことが最も大事であり、効果がありますから、これは目に見える大きな成果です。

今後について
IR活動は時代の変化に対応し続ける終わりない旅のようなもの
左:IR・経営戦略のプロ人材渡邊将志さん
中央:株式会社アイル岩本亮磨取締役
右:サーキュレーションコンサルタント冨岡宙

岩本取締役:渡邊さんには「投資家対応」の支援の1つとして投資家ミーティングにも何度か同席してもらいました。ミーティング終了後に、投資家の言葉をどのような視点で受け止めるべきかを教えてもらいました。準備不足だった部分もわかりましたし、今は当初よりも自信を持って説明できるようになっていると思います。

渡邊:決算の大枠や事業概要については、一部上場企業にふさわしい詳しく、わかりやすい説明ができています。この点は、投資家からの評価も高いはずです。欲を言えば、数値の細かい部分の整理や将来の成長戦略の見せ方などは改善の余地があるので、これらの強化が今後の課題です。

岩本取締役:ある程度IRのパターンを理解したことで今後は自走していくことも可能だとは思いますが、社会も会社も変化していきますし、引き続きその時々で押さえておくべきポイントを渡邊さんからアドバイスいただきたいと考えています。自分たちで根拠を持って進められるようになるまでは、後押しをしてもらう意味でも支援を続けてほしいです。

渡邊:IRの本質は、数値で会社の成長ストーリーを語ることです。過去から現在までに積み上げた実績や強み、それを将来のビジネスチャンスと結びつけ、未来の会社の姿を描く。これを数値ベースで行うことがIR活動で、これができている会社ほど投資家からの評価が高まります。ただ、内部や外部の環境が変われば、未来のストーリーも変わるので、一回つくったら終わりでなく、時代と共に変化していきます。その意味では、IR活動は終わりのない旅のようなものです。

どんな課題でも、プロがいれば解決できる。
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