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プロシェアリング事例 CASE STUDY

プロシェアリング > 導入企業事例 > 新規事業として外国人観光客向けアパートメントホテルの立ち上げに成功したコスモスイニシア。元ロイヤルパークタワー汐留社長による固定概念に囚われない柔軟な支援でスピード展開を実現。
不動産業界 x 新規事業
新規事業として外国人観光客向けアパートメントホテルの立ち上げに成功したコスモスイニシア。元ロイヤルパークタワー汐留社長による固定概念に囚われない柔軟な支援でスピード展開を実現。
不動産会社がホテル事業の立ち上げで成功確度を高めた重鎮顧問との関わり方
株式会社コスモスイニシア 様
COMPANY DATA
企業名 株式会社コスモスイニシア
設 立 1969年
事業内容 不動産販売事業/不動産賃貸事業/不動産流通事業

不動産の販売、賃貸、流通事業を行う株式会社コスモスイニシア。同社が新規事業としてブランド展開しているのが、「APARTMENT HOTEL MIMARU」です。2016年当時、立ち上げのためのノウハウが社内にはなく、担当者の一人だった宿泊事業部 事業運営部 田中壮作課長(コスモスホテルマネジメント 事業本部長副本部長、以下:田中)はプロ人材の知見を求めていました。そこでアサインされたのが、ホテルの現場から経営まであらゆる知識を持つ朝倉博行さん(以下:朝倉)です。ゼロベースからどのように新機軸のホテル事業を成功に導いたのか、両名に詳しく伺いました。

当初の課題
・自信を持っていたコンセプトに賛同してくれるパートナー企業が見つからなかった。
・新たにホテル事業を立ち上げるにあたり、オペレーション構築のノウハウが社内になかった。
導入後の成果
・サーキュレーションを通して、訪日外国人旅行者向けアパートメントホテルに期待をしてくれるプロ人材に出会えた
・新しい業態で独自性のあるホテルが無事にオープン、会社として宿泊事業を確立できた
・現在までに総計1521室ほどの計画があり、稼働も順調で、目標値には達している
当初の課題
新たに打ち出した手頃な価格帯の中長期滞在用アパートメントホテル。社内に知見がなく、オペレーション構築が最大の課題だった。

田中:コスモスイニシアはもともとリクルートグループの中で不動産分野を扱うために事業をスタートしており、2005年のリクルートからの独立・2013年の大和ハウスグループ入りを経て、不動産業を45年続けてきた会社です。以前は住宅分譲を中心とした不動産事業を展開していました。売上も住宅関係が大半を占めていましたが、近年は投資用・事業用不動産の開発・仲介・賃貸管理の比率が増加し、また、新規事業を打ち出す動きが大きくなったことで、現在は4割ほどになりました。
創業当初から培われてきた「人を大事にする文化」は、今も根強く残っています。教育や成長に対する意欲が高いですし、チャレンジ精神も旺盛です。取引先からもよく「リクルートっぽい」と評されます。

元々の着眼点は有休不動産の有効活用というアプローチでしたが、昨今はインバウンド市場が活況ということもあり、ホテル業界がトレンドとして盛り上がりを見せていたので、旺盛な需要を汲み取るべく新規ビジネスとして立ち上げようという方向性になりました。2016年頃です。不動産業を手掛ける当社の強みやマーケットニーズに鑑み、中長期滞在に適した広めの客室で、アパートメント型のホテルを展開したいと考えていました。ターゲットは訪日外国人旅行者です。市場に同じような業態のホテルはほとんど無かったので、ビッグチャンスだと感じていましたね。事業立ち上げを決めて1年の時点で用地取得まで済んでいました。
しかし、私も他のメンバーも未経験の素人ばかりだったので、そもそもどうやって運営現場のオペレーションを作るのか、ホテルの経営や経理の仕組みはどうするのか、マーケティングは、集客は…といった課題が山積みでした。
何社かオペレーター企業を開拓しようともしたのですが、どの企業も当社の掲げていたコンセプトに否定的で。「40平米ではなく20平米の部屋にしてはどうか」「うちなら13平米で3室にするのがベストですよ」といった返答ばかりだったため、これはオペレーション会社を作るしかない、という結論に至りました。まずはホテル事業に精通した人材をアサインする必要がありましたが、通常雇用ではなく立ち上げまでの期間限定で我々のプロジェクトに入っていただくのがベストだと考え、辿り着いたのがプロシェアリングという手法であり、朝倉さんです。

導入の決め手
ホテルの現場から経営までを知り尽くしていたプロ人材がアパートメント型のホテルに期待をかけてくれたことが決め手

田中:もともと他の新規事業関係でもサーキュレーション様とはお付き合いがあったので、ホテル事業に関しても相談をしていました。すると、ホテル事業をいくつも手掛けてきたプロ人材がいるということだったので、紹介をお願いしました。
朝倉さんは現場の叩き上げで経営を行うまでに至った方。スキル面は申し分なく、私たちを幅広くサポートしてくれそうだと思いました。また、当社の打ち出していたコンセプトにも非常に肯定的な反応をしていただけたのです。年齢的にも経歴的にも重鎮レベルの方なので、素人が変なことを言うと怒られてしまうのではとも思っていたのですが、それどころかいろいろと的確なアドバイスをいただけました。パートナーとして非常に魅力的でしたね。

朝倉:2~3年ほど前から、東京を中心とした大都市に高級アパートメントホテル自体はありましたが、高額でした。手頃な値段で泊まれる業態はほとんどなかったため、コスモスイニシアさんの企画は空白地帯だったんです。私自身がNYに訪れた際に同じようなサービスを利用して使い勝手の良さを実感していたこともあり、いつか登場するサービスだと予見していました。
ただ、これまで私が手掛けてきたホテルとは全く違うジャンルであることは間違いありませんでしたから、支援するにあたっては自分自身の発想を柔軟に変えていこうと配慮していました。「今までのホテルはこういうものだ」と頑なになってしまうと上手くいかないだろうと考えたのです。そこは私なりの覚悟でもありましたね。

支援したプロ人材
ホテルのベルボーイが、管理部門・経営の経験を積み20件近くのホテルの立ち上げに寄与するホテル事業のプロに

朝倉:私が強みとしているのは、現場と開発の両方を知っていることです。自分もそうでしたが、現場は難しい理論を振りかざしても耳に入れてくれません。ですから支援にあたっては現場と一緒に考えながら伴走するスタンスにこだわっています。

田中:個人的に朝倉さんから学んだのは、キャリアの積み上げ方です。経験を重ねて年を取るにつれて、一定のものの見方や価値観が出来上がると思います。もちろんそれは正しい部分もあるのでしょうが、そこに固執してはいけないのだと朝倉さんを見ていて強く感じました。
朝倉さんはこれ以上ないほど経験豊富で、本来なら話を聞くのも恐れ多いくらいです。そんな方が、新しい事業に対して既存のものと違うからと頭ごなしに否定せず、「良いと思う」と言ってくれる。その上で、どこをどうするべきかを議論できるのは、関係性としても非常に魅力的ですよね。私も朝倉さんのような在り方を目指したいです。

朝倉:激しく変化を続けている今の世の中では、昔取った杵柄は通用しないことが多いです。自分のキャリアだけにしがみついていたら、そのうち相手にされなくなってしまいます。年を取っても勉強し続けなければならないというのは、常々感じていることです。今回の案件も非常に学ぶところは多かったです。

朝倉 博行
第一ホテル、三菱地所を経てロイヤルパークタワー汐留代表取締役社長等も歴任。全室液晶テレビ導入/LAN完備/フード宅配OK/タイムシェアなど当時としては斬新なアイデアを次々導入。独立後はサービス業界の人材開発も支援。
学校卒業後に当時の第一ホテルに就職、ベルボーイからキャリアをスタート。ウェイターやバーテンなども務め経験を積んだ後に管理部門に移り、購買や経理、人事、企画などを手掛けるように。
その後は新規ホテル開発部に属し、大小合わせて10件ほどのホテルの立ち上げに携わる。
三菱地所に転籍後、横浜、汐留をはじめ8件の新規ホテル開発を主導し、且つ開発したホテルの運営会社の社長も歴任した。
定年してから65歳までは契約役員として新規開発と運営会社の社長を務めた。引き際は自分で決めた方が良いだろうと考え、独立。現在は飲食、サービス業界を中心に階層別人材育成支援などにも携わる。
支援内容・成果
的確なアドバイスを行うプロ人材と機動力の高いプロジェクトメンバーが息を合わせ、スピーディに事業を推進

田中:ホテルビジネスを立ち上げるにあたって、当初のメンバーは私を含め2名しかいませんでした。2017年頃にマーケティングチームとしてさらに2名加わったのですが、朝倉さんにジョインいただいたのも同時期ですね。メインのカウンターパートは私ではありましたが、広い意味では全員が指導を受けたような形です。そのまま少数で立ち上げにまで至っています。朝倉さんと密に議論を交わしながらビジネスの骨子を作ることができたので、進行は非常にスムーズでした。

朝倉:支援は月に2回でしたが、田中さんは非常に能力の高い方だったので、私があれこれを言うまでもなく、自分たちだけで進めて素晴らしい資料を作成していました。「自分たちでやるぞ」という気概が強かったのです。ですから私はそれに対して方向性や細かい部分などについてアドバイスするような支援でしたね。質問に答えることが多かった印象です。

田中:私自身、新規事業はずっとやってきた分野ですから、暗中模索は慣れていました。ある程度自分で仮説と目標を持って進め、わからないことがあれば朝倉さんに相談していましたね。自分たちが考えた方向性は客観的に見たらどう判断されるのかを知りたかったので、壁打ちに近い感覚で議論していました。
実務をスピーディに進めるという点においては、朝倉さんの経歴や人柄が重要な役割を果たしてくださいました。私一人が主張するのと、業界に詳しい朝倉さんが客観的に見てどう考えているのかを述べるのとでは、経営層や現場の受け取り方が全く違います。朝倉さんがいることで、プロジェクトにおける説明の納得感を高めることができました。

朝倉:支援の中では例えばフロントデスクの内側はどうなっているのかといった、現場の非常に細かい内容を聞かれることも多々ありました。現在のホテル業界における現場の様子は私でもわからないことがありますから、その点はいくつかの稼働中のホテルに聞いたり、実際に現場を案内することで解決しました。実際に採り入れるかどうかは別にしても、オペレーションは見てもらわないとわかりませんから。

田中:稼働中ホテルの現場見学ができたのは、朝倉さんの人脈あってこそですね。細部に至るまで見せてもらいました。ホテルの現場を明確にイメージができて、非常に勉強になりました。
基幹システムの選択などについても、一般的なホテルがどうなのかという前提を踏まえた上で、「MIMARUならこうすればいいのでは」という柔軟なアドバイスをしてくれました。
採用面でも協力してもらっていて、例えばフロントスタッフはどういう人が適しているのか、面接では何を聞くべきなのかという台本も一緒に作成しました。
開業に際して非常に良かった点は、朝倉さんからモックアップを作った方が良いと指摘を受けたことです。自分たちだけでは全く考えつかない発想でした。幸い当社は投資用不動産事業も行なっていますから、すぐにビルのワンフロアを手配して作成しました。

朝倉:非常に動きが速かったですね。必要な先行投資はあるのですが、普通は指摘を受けてもどうしようかと迷いますし、借りる場所にも困ることが多いんです。

田中:作ってみるとやはり変えた方が良い点が出てきましたから、モックアップでリハーサルしないまま稼働していたら悲惨だったと思いますよ。想定外の予算はかかりましたが、それで最終的に間違いのないものを作れたわけですから、大きな意味がありました。

今後について
MIMARUブランドとして唯一無二の価値を持つホテルを作り上げることができ、出店目標も達成
左:プロ人材 朝倉博行さん
中央:株式会社コスモスイニシア 宿泊事業部 事業運営部 田中 壮作課長
右:サーキュレーション コンサルタント 久保 拓也

田中:現在の目標は、2021年度までに1500室出店することです。現時点で総計1521室ほどの計画があり、稼働も順調で、目標値には達しています。今後は売上規模の拡大を狙いたいですね。
IMARUの成功事例は大和ハウスグループ内でもある程度話題になりましたし、アパートメント型ホテルマーケットの存在を既存プレイヤーの方たちも認知したと思います。実際、競合他社が大きめの客室で展開し始めていますね。ただ、ホテルの価値は客室の広さだけでは決まりません。当社はコンセプトに合わせてゼロから朝倉さんと作り上げていますから、広い客室のホテルが登場したとしても、MIMARUと全く同じものにはならないはずです。
また、現在は子会社として創設したコスモスホテルマネジメントをコントロールセンターとして置き、横展開もスムーズにできるようにしています。組織としては大きな方向性をスピーディーに決定し、各店舗に水平展開してサービスブラッシュアップを行う中で、細かい改良・改善は現場で行えるようにしています。

朝倉:コスモスイニシアさん及びコスモスホテルマネジメントさんは、ホテル事業における空白地帯の業態を開拓したパイオニア企業です。今後も、アパートメントホテルといえばMIMARUという立ち位置で活躍してほしいですね。外国人旅行者以外の層にとっても使いやすいホテルだということが伝わるよう、今後はビジネスの裾野が広がっていけば良いなと思います。

田中:ビジネスは常に変化していかなければなりませんから、朝倉さんとは引き続き良い関係でいたいと思っています。まだ開業後のホテルはじっくり見てもらっていないので一度現場に来てほしいですし、3年後、5年後など節目のタイミングでも、方向性の是非について議論したいです。

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