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新規事業
2019年1月30日

新規事業立案のアイデアを生み出すロジック・フレーム・お薦めの本

新規事業立案のアイデアを生み出すロジック・フレーム・お薦めの本

新規事業を考える上で欠かせないことが「アイデア」の発案です。質の良いアイデアを出すためには、どんなことに取り組めば良いのでしょうか。アイデアの出し方やロジックなどに触れながら、新規事業立案以外にも活用することができるアイデアの生み出し方をご紹介します。

新規事業のアイデアを考える前に押さえなければならない2つのこと

新規事業立ち上げの際に、本当に使えるアイデアとはどんなものでしょうか。まず初めに、新規事業のアイデアを出す際の、大切なポイントを2つ解説します。

<1つ目>理想の未来を描き、バックキャストする

あなたが描く理想の未来(DISIRE&FUTURE PERFECT)を描くことです。最も理想的な形で、問題が解決したときに広がっている世界や状態を描き、未来の成功を先取りした課題設定を行えているでしょうか。

  • 自分が望んでいないことは何か?
  • 自分が望んでいることは何か?
  • 何のためにやるのか?

これらが明確にならない状態で生み出したアイデアは、多くの場合、価値を生み出すことはありません。「得られる未来」を明確にして絞り込んでいきましょう。

<2つ目>お題や要求を正しく理解すること

2つ目のポイントは、お題や要求を正しく理解することです。

もしあなたが、新規事業の立案を社長から頼まれたとしたら、次の2つの内どちらが良いでしょうか?

①「何か新規事業を考えてくれ。」

②「今の事業は年度末に売上が偏りすぎている上に景気変動に左右されやすい。他の月にも分散できて安定的に売り上げが見込めるものがいい。今まで加工技術によって商品を作ってきたが、加工のものでもいいし1から作るものでもよい、顧客は30代主婦が多いがシニアまで含められると嬉しい。しかし全てを満たすことはできないと思うので優先すべきは安定的に売り上げが見込める点だ。」

どちらの方がアイデアを作りやすいかは、言われるまでもありません。ふんわりとしているよりも、いくつかの条件があった方が考えやすいですよね。

スコープを大切に、できる限りの要件をあげましょう。理想の未来を描き、要件を整理することで、必然とスコープは見えてきます。これは、被雇用者だけではなく企業を目指す方や経営者など、全ての方に共通しているので、新規事業立案時以外にも活用することができます。

 

採用される新規事業のアイデアの出し方

それでは、採用される新規事業のアイデアの出し方をご紹介します。

採用される新規事業のアイデアを生み出すためのロジックとは

新規事業として企画が採用されることを最初のゴールとした場合、「打席数×打率=ヒット数」の公式が当てはまります。

ここでいう打席はアイデアの数のことを指します。打席数(アイデア)が増えれば、当然ヒット(採用企画)も増えます。仲間と一緒にアイデアを出し合えば、1人で行うよりも何倍もの数を生み出すことができますよね。また、クラウドソーシングサービスを活用することで、何百というアイデアが集められるかもしれません。

そしてもうひとつ大切なのが打率。集まったアイデアを、企画に仕立てる力です。せっかくアイデアが数多く集まっても、実現できなければ意味がありません。企画に落とし込んで、実行に移しましょう。

打席数(アイデア)を増やすための方法は、基本的に人件費や委託費用といったコストがかかります。もし打率が悪ければ、その分、余計にコストが必要になります。今回の記事では、打率を上げる方法、つまりアイデアをいかにして採用される新規事業のアイデアにしていくかを解説していきます。

そもそもアイデアとは何か

ジェームス・ウェブ・ヤングは、著書「アイデアはどこからやってくるのか」の中で、以下のように語っています。

(1)アイデアとは“選択肢” 数多くの選択肢から良質なものを選び、加工して企画に組み込む流れ

(2)アイデアとは既存の要素の組み合わせでしかない

 (参照:アイデアはどこからやってくるのか)

つまり、アイデアを出す際には、どんな手法で発想するのかを考えるのではなく、「既存の要素」と向き合うことが大切なのです。

 

精度の高いアイデアを生みだすための打率向上のメカニズム

具体的にどのようにしてアイデアを生み出していくのかを解説していきます。まずアイデアは、「既存の要素」から考えるべきだということをお伝えしました。そしてこの既存の要素をどのようにして見つけるかには、以下のカテゴリから引き出す方法が有効です。

  1. 直接体験(日常・非日常での体験)
  2. 間接体験(本やテレビなどでの誰かが体験していたドキュメンタリーなどを間接的に体験)
  3. 知識(メディアなどで得られる知識)
  4. まだ知らないこと

 (参照:アイデアはどこからやってくるのか)

アイデアの素となる「既存の要素」を見つけたら、冒頭で説明した、「理想の未来」や、新規事業立案の「お題と要求」に当てはめながらアウトプットをすることで、アイデアを洗い出すことができます。

既存の要素を抽出するためのフレーム

次に、どのようにして既存の要素からアイデアを生み出せばいいのでしょうか。

以下のロジックを用いて、「既存の要素」を“活性化”する方法が有効です。

  1. 押さえる(知らない×意図的)
  2. 掘る(知ってる×意図的)
  3. ぶつかる(知らない×偶然)
  4. 思い出す(知ってる×偶然)

 (参照:アイデアはどこからやってくるのか)

以上のフレームで日々アイデア化の作業を定着させることが重要です。

アイデアが1つ思いついたら終わりではなく、メモをする、言葉をずらす、問いかけるなどして、更にアイデアを増やしていきましょう。

新規事業のアイデアを生み出す一般的なフレームワーク

その他の代表的なフレームワークを3つ、簡単にご紹介します。多彩なフレームワークがありますので、自分に合った方法を探してみてください。

オズボーンのチェックリスト

ブレーンストーミングを考案したアレックス・F・オズボーンが、アイデアを多角的に検討するために制作したチェックリストです。現在抱えている問題を解決するために、ほかの分野や業界などでの解決方法を真似できないかと考え、他分野や業界などから学ぶことで解決に導きます。新規事業のアイデアを生み出すためにも活用できます。

 

  • 転用(Put to other uses)
  • 応用(Adapt)
  • 変更(Modify)
  • 拡大(Magnify)
  • 縮小(Minify)
  • 代用(Substitute)
  • 置換(Rearrange)
  • 逆転(Reverse)
  • 結合(Combine)

 

似たようなものとしてSCAMPERというアイデア発想法もあります。質問は下記の7カテゴリーに分けられており、オズボーンのチェックリストとどちらが良いのかは好みで判断してよいでしょう。

  • 代替(Substitute)
  • 結合(Combine)
  • 適応(Adapt)
  • 変更(Modify)
  • 他の用途(Put to other uses)
  • 排除(Eliminate)
  • 並べ替え(Rearrange)

 

KJ法

文化人類学者の川喜田二郎氏が考案したアイデアを発想する方法です。川喜田二郎のイニシャルから「KJ」と名付けられました。

  • アイデア単位化
  • アイデアのグループ化
  • 図解化
  • 文書化

上記の過程を経ることで、新しいアイデアのヒントを得ることができます。

既存の要素をアイデアにするためのフレームワークを使った例

それでは、例題に既存の要素をアイデアにするためのフレームワークを当てはめて見てみましょう。

フィットネスクラブの新たな形 

フィットネスクラブというと、「スタジオ」「プール」「ジム」の3つを備えた大型施設が主流でした。しかし近年、スタジオやプールがない代わりに低価格で24時間利用できるフィットネスクラブや、女性専用のフィットネスクラブなど、従来のものと比較して小型のフィットネスクラブが増えてきています。この小規模型のフィットネスクラブはどのようにして考えられたのでしょうか。

新型フィットネスクラブのお題と要求

まずフィットネスクラブの主な収益源は会員費です。そのため、フィットネスクラブが安定稼働するためには、より多くの会員に長く利用してもらうことが求められます。新型フィットネスクラブを見ると、仕事帰りに少し運動したい人や、男性などの視線を気にせずに運動したい女性などが利用しやすい環境に特化しているのです。つまり新型フィットネスクラブは、利用者が様々な理由で辞めてしまうのを防ぐため、「継続的に利用してもらえるフィットネスクラブにする」という「お題と要求」をもとに考えられたものだと見ることができます。

新型フィットネスクラブの要素~利用者の洗い出し~

では「継続的に利用してもらえるフィットネスクラブにする」というお題と要求に対して、どのような要素からこの新型フィットネスクラブというアイデアが生まれたのでしょうか?

従来のフィットネスクラブは、「施設の充実」によって会員(利用者)の確保を図ってきました。利用者は体を鍛えることを目的としているので、これは当然の方法といえます。しかし新型のフィットネスクラブは、この利用者をいかに繋ぎ留めるかではなく、どこから新たな利用者を増やすかということに主眼を置いています。どれだけ施設が充実していても、そもそも利用できない人や利用しづらい人というのが存在します。つまり、「利用者」という既存の要素の洗い出しを行い、市場にはもっと「利用者」になりうる人がいないか、またどうすれば新たな市場を確保できるかを考えた結果、24時間営業や女性専用といった新型フィットネスクラブというアイデアが生まれたといえます。

従来は本格的なトレーニングを提供するのがフィットネスクラブでしたが、既存の要素の洗い出しを行い、そこからアイデアを得ることで、競合他社とは対極の価値提供を行ったのです。

OpenIdea外部の知見を活用したアイデア創出サービス〜保有資産を活用して新規事業を考える〜

本メディアを投稿しているサーキュレーションでは、アイデア出しのサービスを行っています。自社の今後の新規事業の方向性や生かしたい強みを共有することで、様々な業界にいる1万人ものプロフェッショナルから、簡易的な事業計画書まで落とし込んだアイデアをもらうことができます。フレームワークでいう「ぶつかる(知らないx偶然)」というアイデアの出し方です。

業界や新規事業のプロ人材からのアイデアなので一定レベルの実現可能性を担保しています。外部の視点を活用することで、自社だけでは出し得なかった新しいアイデアに出会える可能性があります。

番外編 新規事業アイデアに著作権はあるの?

製品やサービスに関するアイデアは、「知的財産」にあたります。

中でもアイデアを守ってくれるのが、「特許権」と「実用新案権」です。実用新案権は、アイデアを製品化した製品など、自然法則を利用した技術的思想にもとづく創作に対する権利です。類似の「特許権」とは、発明ほどの革新的・技術的な発展がないという点で異なります。

つまり、高度な発明は特許権で保護され、発明とはいえるほどまででもないアイデアは実用新案権で保護されるのです。実用新案の登録には審査がなく、保護期間は10年間と定められています。

新規事業のアイデア作りにオススメの本4冊

新規事業のアイデアつくりに取り組む前に、目を通しておきたいオススメの本を4冊ご紹介します。

『考具』加藤 昌治(著)

2003年に発行された考具は、15万部以上を売り上げ、数多くあるビジネス書の中でもロングセラーとなっています。考えるための道具として書かれた本書は、インストラクターのようにアイデアの出し方教えてくれます。新規事業立ち上げだけではなく、企画のアイデア出しなど、アイデアの発案が必要なシーンで活躍してくれるノウハウが詰まった本です。

『アイデアのつくり方』ジェームス W.ヤング (著)

1940年に発行され、世界中の人に愛されているビジネス書です。アメリカ最大の広告代理店であるトンプソン社の最高顧問である著者が、シンプルかつ明確なアイデアの原理と発案の方法を紹介しています。

『プロフェッショナルアイディア。欲しいときに、欲しい企画を生み出す方法。』小沢正光 (著)

博報堂の執行役員を務める著者が生み出した、独自のアイデア発想法を紹介している本です。特にアウトプットの方法を学びたい方にピッタリです。職業柄、毎日企画を考える必要があるプロフェッショナルの現場の技術を学ぶことができます。

『アイデア・メーカー: 今までにない発想を生み出しビジネスモデルを設計する教科書&問題集』山口 高弘 (著)

企画シートを埋めるだけで、アイデア・ビジネスモデルが完成する新規事業立ち上げ時に欠かせないビジネス書です。イノベーションを起こすための思考法とスキルを身に着けるための方法が書かれており、教科書だけではなく問題集としても活用することができます。

おわりに

新規事業を立ち上げるだけではなく、ビジネスシーンではアイデアが必要になる機会が沢山あります。フレームワークをどんどん活用して、数多くのアイデアを出してみましょう。発案されたアイデアを組み合わせて、より良いアイデアの創出を目指してください。

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